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心を届けるハグニケーション第5回

愛情の好循環を コミュニケーションは自分の気持ち発信

中部経済新聞
言葉を話さない赤ちゃんがいるだけで私たちが癒されるのは、損得なく愛くるしさを表現してくれるからです。今日は「コミュニケーションは自分の気持ち発信」というお話です。

今年の春、幼稚園の父兄の方々に「叱るのと怒鳴る」ことの違いや、スキンシップをはじめとするコミュニケーションの重要性について講演をさせていただきました。その時の参加者の方からこんなメールをいただきました。

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敷地内に住む義理の父母の過干渉で感じるストレスを知らず知らずと自分の子どもに向けていました。声を出せば、自分でもコントロールできないくらい幼い子どもを怒鳴りつけていました。次第に子どもたちは、びくびくして私の顔色を伺うような行動をとるようになりました。

高木さんの話を聞いて、もう一度子どもたちを抱きしめたくなり、幼稚園のお迎えで思いきり手を広げましたが、そのまますり抜けていきました。でも自宅に帰ると真っ先に「さっきのやってよ」と、息子は私の胸に飛び込んできました。
その後、仕事から帰ってきた夫にも手を広げてみると「どうしたの?宝くじでも当たったの?」と笑いながら、子どもの前でぎゅっとハグしてくれました。
なぜだかカチカチに堅くなった心がほどけていきました。自分の気持ちが優しくなると義父母のありがたさにも気づき、子どもにも優しくできるようになりました。不思議と、息子は今まで何度言っても出来なかったことも出来るようになりました。
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「叱る」のは相手のための行為、怒鳴るのはイライラした感情を抑えられない自分のための行為であり、その目的も違えば伝わり方も当然違います。

「親の期待に応えたい」と思っていても、日頃から恐怖や危機感を与えられ「できない」事に視点を向けられていると、失敗を恐れ「行動しない」が習慣化していきます。
親が「だいじょうぶだよ」「いいね」と言えるだけで子どものチャレンジ精神は育ちます。

愛情は循環しています。夫婦仲が良ければ母親はあふれる愛を子どもに注ぐことができます。家に帰ると子どもが愛くるしくて夫は癒され、また仕事で力を発揮します。「こんな素敵な人と出会えて幸せ」と親に感謝が生まれます。・・・この好循環が家庭も会社もよくなる秘訣です。仕事をがんばっているから家庭は妻任せではなく両方大切にすることが結果自分も楽に生きられるコツなのです

すぐにできるハグニケーションはたくさんあります。
笑う、前向きな言葉を使う、話しを聴く、挨拶する、励ます、気にとめる、 声を掛ける、事実を言う、褒める、 認める、叱る、感謝する、任せる、 信じる、肩をたたく、握手する・・・究極はハグすることです。
私たち親にとって物やお金を与えることより大切なことは、生きる見本となり、わが子を信頼し自分の力で生きるための力を身につけさせるための支援をすることです。

子育ても人材育成も心を持った「人」が相手です。「大切に思う気持ち発信」今日から誰でも愛情の好循環をスタートできます。
中部経済新聞社 本紙2012年12月05日005面01版
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