中部経済新聞
「どうしたら自信が持てるようになりますか?」というご質問をよくいただきます。
もともと自信がある人なんていないと思います。また自信や根拠がなくても、周りの大切な人を不安にさせないために、立場によっては自信たっぷりに語らなくてはいけない時もあります。
それが親やリーダーの一つの役割ではないかなと思います。
自信がなかった私は、今もブログで「マザーさと子」と名乗っています。
「マザーさと子」=「母さと子」であり、決してマザーテレサを目指しているわけではありません。自分の唯一の強みを人生の役割とすべく、そのまま呼び名にして自分に毎日言い聞かせています。
そんな私の「おふくろの味」といえば味ご飯です。
私の息子たちに「おばあちゃんちで何が食べたい?」と聞くと、ふたりとも迷わず「おばあちゃんの味ごはん!」と言います。
竹の子や椎茸、あげを刻み、ゴボウやニンジンは短めのささがきにします。鶏肉も丁寧に小さく刻んで下準備・・・と私も母のレシピは知っているのですが、母の味には絶対にかないません。
何より、私のように「忙しいのにめんどくさ~い」と思いながら食事をつくることは、絶対にないから美味しいのだと思います。
母はずっと仕事をしていましたが、食卓やお弁当に冷凍食品やお総菜が並ぶことは一度もありませんでした。あたり前のことを、文句を言わずに継続しているお母さんには一生かなわないなと思うのです。
母は母であることをやめない人であり、誰にとってもそれぞれの形で愛情を継続している人だと思います。
冒頭の「どうしたら自信がつきますか?」という質問の答えは「自分との約束を自分が守ること」この継続だろうなと、母の味ご飯を食べるたびに強く実感します。
だから、私は人間関係に迷った時「自分の子だったらどうするかな?」と思って接するようにしています。それだけで、人との関係はあきらめがなくなり可能性を見つけることにシフトするようになったのです。
私は、母のようにいつも心を開き相手を迎える心に余裕がある人、会うだけで元気になって安心できる存在であり、人の背中を無言で押せる存在になるのが目標です。
「心を届けるハグニケーション」は今日でおしまいです。いつも読んでくださったみなさまに心から感謝します。みなさんが幸せな毎日を過ごせるように願っています。
本当にありがとうございました。