中部経済新聞
人気コンサルタント福島正伸先生をお招きして、去年から取り組んでいる「平成の社長塾」。このコンテンツの中で、一番大切にしてきたのが、「自立型人材」育成のためのメンタリング理論です。最大のポイントとなる自立型姿勢とは「自らの能力と可能性を最大限に発揮する」姿勢のことです。
この姿勢を持って問題解決をすると、すべての答えはとてもシンプルです。
×【依存型】問題発生→ピンチ→他者責任→他人を変えようとする→不満、ストレス、イライラ
○【自立型】問題発生→チャンス→自己責任→自分を変えようとする→成長、わくわく、楽しい
「人生には感動と感謝とチャンスしかない」という福島先生は出張先から「①今日の感動、②今日の感謝、③今日のチャンス」を書いて会社に毎日ファックスしていたそうです。出張が多く不在がちな社長の思いは体験とともに自然と社内に浸透し、社員さん自らが日報に「今日の感動、感謝、チャンス」を書き始めたそうです。
人を育てる時一番大切なのは「まずは、自分が見本となる」こと。だから自分の行動や発言は何気なくやらないこと、意識してやるから、リーダーはかっこよくなっちゃうんだよ。と笑い飛ばします。
今年開催した社長塾の2期も6月に終わったのですが、塾内にその風土は自然と根付き今でも毎日のようにグループメールが飛び交っています。メンバーのひとりが、起きた問題
を決意とともに報告します。すると他のメンバーは自分の体験を話したり、自分にできることを伝えたりと、仲間がやる気になるように自分ができる最大限の努力をするのです。「あきらめない」前提の姿勢を持つ人には自然と支援が集まっていきます。
たとえばこのコラムを読んだ方が、聴き上手3原則(あいづち、うながし、くり返し)を実践してみたがやっぱり部下の本音は聴けなかったとします。すべての人に万能といえる手法はありません。そのため手法に頼りすぎると、心を開かない部下が悪い、わざとらしい手法が悪いとなります。
しかし、自立型姿勢を持てばこうなります。
「ザワザワして隣の会話が気になったし、携帯電話の振動音が気になって集中できなかったな。よし、次回は場所を静かなところにしよう。携帯はデスクに置いたまま出かけよう。」と誰を責めるでもなく、あきらめることなく再びチャレンジするのです。
自立型姿勢を意識し始めてから、何が起きても「できることは、まだまだ沢山あるな」というのが日々実感していることです。困難なことが起こると、「また成長できるなぁ・・」と思えるようになりました。